蒼ざめた犬

齧ったフィクション(物語)の記録。……恐らくは。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

シンデレラグレイの感想その2、みたいなもの。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』の第二話を読む。 北原にスカウトされ、オグリキャップはレースに出ることになる。東海ダービーについて熱く語る北原にオグリは短く答える。「私をレースに出して」 扉ページに据えられた言葉は、“まだ見据える先もない”。彼女の…

シンデレラグレイの感想その1、みたいな。

久しぶりにヤンジャンを買った(というか、漫画雑誌を買うのはウン十年ぶり)。何のためにって、『ウマ娘 シンデレラグレイ』のためにである。 ウマ娘はまあ、今のところサイゲームスの開発中であるアプリのメディアミックスとして出たP.A.WORKSによるアニメ…

寂しさが冷たく発火する:島田荘司『火刑都市』

島田荘司作品の中にあって、かなり地味な地位にあると思われる本作。著者の二枚看板である御手洗シリーズや吉敷シリーズではないノンシリーズものではあるが、主人公は吉敷シリーズでたびたび出てくる中村吉造が務めている。 この小説は島田荘司の社会派的な…