蒼ざめた犬

齧ったフィクション(物語)の記録。……恐らくは。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ケムリクサの感想も一応かいとこう。 1,2話でだいたい以前Webで公開してた自主製作版のリメイクを終えて、3話でいよいよエンジンかかってきたというところ。というか、やはり背景美術がいいですね。けものフレンズと違って、話ごとに環境がガラッと変わ…

生きながら死んでいる男たちの:ウィリアム・フリードキン『恐怖の報酬:オリジナル完全版』

映画ファンの中では伝説ともいえるウィリアム・フリードキンによる『恐怖の報酬』。そのオリジナル完全版を観てきました。ネタバレ前提的に語るので、まあそのつもりでお願いしますです。 『恐怖の報酬』――もともとは1953年製作のアンリ⁼ジョルジュ・クルー…

一応けものフレンズ2を観ました。 ……これ、どこを狙ってるんだろう。低年齢層を狙っているんだろうか。それにしては動物感はキャラクターから減じているような。 いや、なんていうかですね、個人的にけものフレンズの面白さって、CGモデルの動きにあったと…

言葉でどこまでもつながってゆける 笹井宏之『えーえんとくちから』

詩や短歌、それは僕にとって何とも言えないジャンルだ。一応、学校の教科書のものを目にしたことはあるわけで、「君死にたもうことなかれ」とか、「白鳥は悲しからずや」とか、なんかそんな感じのが記憶にある。古文の万葉集とか、古今和歌集とかその辺は全…

「体験」を再現する装置としての映画 『ボヘミアン・ラプソディ』

というわけで、新年初の映画はこれでした。おまけに恐らく人生初のIMAXで観た。ぶっちゃけ、同行者との時間の都合でIMAX字幕しかなく、えー、高い、みたいな感じで劇場に乗り込んでいったのですが、いや、観てよかったです。というか、これはIMAXで観るべき…

小学生の時だ。友人と合作で漫画を描き始めた時期がある。私としては本来小説を合作するつもりで誘ったのだが、うまく伝わらなかったのか、友人は勘違いしたか漫画を描こうぜ、ということになった。ノートというか、白い横長の雑記帳に何列かの線を引いたコ…

「高天原の犯罪」の構造 天城一『密室犯罪学教程』

探偵小説は読者に参加の夢を与えると称しながら、実際は読者を操作するにすぎませんでした。 『密室犯罪学教程』献辞より ※「高天原の犯罪」そしてチェスタトンの某作(ブラウン神父の童心収録作)に触れています。いずれもネタを割る、又は真相を示唆する部…