蒼ざめた犬

齧ったフィクション(物語)の記録。……恐らくは。

江戸川乱歩

うつし世VS夜の夢:江戸川乱歩『大暗室』

大暗室 作者: 江戸川乱歩 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2012/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 『大暗室』。乱歩の通俗長編の中ではタイトルからして比較的地味な印象で、特に語られることのない作品のように思える。筋立てもい…

「私」を拡散するために 江戸川乱歩『盲獣』

※ 一応、ネタバレというやつなので注意してください。とはいえ、そんなことでどうこうなる作品だとは思いませんが。 盲獣 (創元推理文庫) 作者: 江戸川乱歩 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2012/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る …

鬼が夢見る帝国:孤島の鬼

『孤島の鬼』を久々に再読したんですが、やっぱ面白いですね。次々と移り変わっていくストーリーは、後ろを振り返らない、その場その場の展開の連続という感じなんですが、それがあれよあれよと、とんでもないところへ主人公が流されていく感じとうまくリン…

乱歩と僕

別の場所で乱歩について書いた文章があったので、そっちのやつもこっちに貼っちゃおうかな、という感じで掲載してみました。東京の乱歩邸に初めて行って、その時のテンションで書いたやつなので、若干、ヘンなとこもありますがそこは片目をつぶってもらって……

ランポ イズ メタ

『奇想天外・英文学講義』を少しづつ読んでいる。やはり、高山宏の本は面白いなあ。去年読んだ『殺す・集める・読む』は、ほんと出色の面白さで、その年読んだ本の中で、ダントツだったといっても過言ではない。それほど読むのが愉しい本でした。 そういえば…